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成し遂げぬ 心残りや 半夏生 斉藤悦子(梅林同人)
町田近辺で「蛍狩り」が楽しめる場所は、横浜市の四季の森公園、新治市民の森や相模原市の道保川公園、穴川沿いが在ります。町田市では残念ながら、鑑賞に堪える程の蛍は出没していません。 今日、訪れる穴川は、神奈川県相模原市では境川の源流と表記されています。相模原市城山は相模川の水を夜間汲み上げて、京浜工業地帯(川崎市)に電力の供給をしています。そのため、相模川の水を堰き止め、津久井湖を造りました。国策で水没する家の子(三太物語)がNHK連続ラジオドラマとして放送されました。「おらぁー三太だ」、中学生の私はラジオにかじりつき、聞いていました。 蛍の数え方は匹ではなく頭で数えるのだそうです。馬と同じです。蒸し暑い気候を好みます。今日は何頭見えるでしょうか。昔から苦学の例えとして「蛍の光」が耳に馴染んでいます。蛍の光は求愛行動です。子孫を残すために必死でオスがメスに求愛しているのです。関西と関東では、光のサイクルが異なっている様です。卵から成虫になる1年間の大部分を水中で成育し、成虫になって2週間生きます。餌はカワニナ(巻貝)です。 蛍の天敵は農薬(除草剤、殺虫剤)です。悲しい話ですが、耕作放棄地の田圃で異常発生した蛍を見かけます。最近では、蛍、ドジョウ、メダカetc.にやさしい農薬が使われている様です。人手不足、手間を掛けずに増産をするために農薬は必要悪です。化学肥料は戦時中(第二次世界大戦)に、ドイツで食糧増産のため考えられたものです。水俣病は農薬の生産過程で放出された水銀が引き起した公害です。 人間の欲望は止まる事がありません。地球温暖化は異常気候をもたらし、人類破滅の助走に過ぎません。子供の頃、何処にでもいたホタルや赤とんぼ、メダカは何処へいったのでしょうか。そういえば蛇、蝿もいなくなりました。人間社会は進歩したのでしょうか? 次会は7月2日(土)「ミニウォーク座間散歩」です。座間は古くから湧水が豊富で、人々が暮らしていました。交通の要衝になっています。寺社も多く、新宿は内藤家の下屋敷の跡に造られています。由緒ある宗仲寺は内藤家の菩提寺です。久しぶりに訪れるので、何処を歩くかは目下思案中です。お楽しみにしてください。座間市の水道水は、かつて全国の水道水で一番美味に選ばれています。売店で販売していました。 本日は、お疲れ様でした。蛍は如何でしたか。例年、「蛍祭り」の人込みを避けて実施するのですが…。お気を付けてお帰りください。次会の座間散歩にも是非、笑顔のあなたにお会いしたいです。お出でをお待ちしております。 村田淳郎
蛍 命の炎 十日の輝き 切ない願い はかない祈り 燃え盛り 燃え尽きる うたかたの幻 水に浮かび 漂う 草の露 村田淳郎